そろそろ東日本大震災の被災者の方々に支援するための、
義援金・支援金募集や支援物資集めが始まりました。

被災地に行けない方もやっと力になれる時が来たのですが、
募金を受け付けているところが乱立していますよね?

TVやネットでも色々な企業が募集していますし、
街頭でも募金箱を持って呼びかけている人がいます。

しかし、気を付けたいのは、募金したお金がどのように使われているのか?ということです。

なぜかと言うと、

  1. 団体によって寄付金の使い方が大きく違う
  2. 便乗した詐欺が少なからず存在する

からです。

1の場合なら、寄付しただけ良いですが、
2の場合は、せっかくの寄付が損するだけですよね^^;
(明らかに怪しそうな人の募金箱に、おばちゃんが2万円くらい入れていたという目撃情報もあります^^;)

実際、振りこめ詐欺や便乗した偽の募金集めをしている人もいるようですし、
ネット上でも、フィッシングサイトに使われるであろうと考えられるような動きも出てきています。

参考:震災関連ワード含むドメイン登録100件以上確認、便乗サイト大量出現の恐れ
(トレンドマイクロのセキュリティブログより)

なので、募金を求めているからと言ってすぐに募金するのではなく、
どういう団体なのかを確認して、そこがどう使うのかまでは確認しておきたいところですね。

地方自治体や日本赤十字社へ送る義援金

被災地の地方自治体や日本赤十字社が集めているお金は「義援金」と呼ばれています。
寄付控除の対象にもなっています。

多くの企業が募金活動をしていますが、最終的には赤十字社に送るケースが多いようです。
(赤十字の物資提供のために使われるお金への支援は事業資金寄付」ですので、義援金とは違います)
そのようにに寄付したお金はどう使われるのか?赤十字社のサイトによると

「義援金」は、国内で発生した大規模災害に対して皆さまからお寄せいただくもので、全額を義援金配分委員会に送金いたします。
その後、同委員会で立てられた配分計画に基づいて、被災者の方々へ届けられます。

(引用元:【日本赤十字社】寄付・献血・ボランティア|東北関東大震災義援金を受け付けます

となっています。
つまり、被害の度合いなどを考慮して、“公平・平等”に分配できるように、
被害状況を把握しながら会議し、募金で集まったお金を被災者に一人一人分配するということです。
(それに対し、各NPO、NGO団体が各自の活動のために集めるお金は「支援金」といいます。)

なので、「義援金」という言葉が使われたら、
被災者の今後の生活に役立つお金を寄付するのだろうということが判断できますね。

義援金は、お金が集まらないと分配されないので、今すぐの支援にはなりません。
ちなみに、阪神大震災で義援金が被災者に振り込まれたのは6ヶ月後だったと言われています。

“遅い”と思われる方もいるかもしれませんが、
長期的な支援をすることも非常に大切ですからね。

義援金の一番大きな窓口は日本赤十字社で、被災地全体に分配されますが、
「○○県に親戚や友達がいるので、そちらに優先的に送りたい」という場合は、
各自治体に寄付すると良いと思います。

ちなみに現在、赤十字社を通じた募金活動を行っている有名企業を挙げてみると、

  • Yahoo!ボランティア(Yahoo!基金)
  • Google(Google Checkout)
  • イオン
  • ローソン
  • ファミリーマート
  • セブンイレブン
  • アマゾン
  • mixi
  • グルーポン
  • アメーバピグ

などがあります(他にもたくさんあります)。

20110511追記:
めちゃめちゃわかりやすいインフォグラフィックを発見しました!
3.11 Graph – 寄付したお金がどこに集められて何に使われるのかを可視化したもの

コンビニなどのように、赤十字社への寄付以外にも、
自社製品を物資として送る活動にも分配している場合があります。
各公式サイトを確認してください。

(日本赤十字社を騙るフィッシング詐欺のサイトが既に確認されているので気を付けて下さい。)

ふるさと納税で寄付する

ふるさと納税は、任意の地方自治体に寄付することができるもので、
さらには寄付した額のほぼ全額が税額控除されるという制度です(一定の限度はあります)。
必ずしも自分のふるさとでなくても寄付することができます。

ふるさと納税のメリットは、

  • 市町村レベルで寄付できる
  • 使用用途を指定できる

ということです。
今回の場合は、申請書に「被災地の復興支援に」ということを書けばOKですね。

今回の震災では、自治体ごとなくなってしまった所も有りますが、
そのようなところは今後、どのような対応がされるのか、注目したいところです。

各県人会に寄付する

どの県にも大抵、「○○県人会」という、
各都道府県出身者単位の親睦会や親睦をはかる団体があります。
また、県単位よりも大きい、地方単位の場合もあります。

そういう団体も、各自でできる活動を行っています。
どういう活動を行っているかは団体にもよりますが、
募金を受け付けているところもありますので、寄付先として検討しても良いと思います。

NPO、NGOなどの人道支援団体に寄付をする

「JEN」や「国境なき医師団」、「シビックフォース」など、
物資の供給や人命救助などを各自のやり方で行っている団体があります。

これらの団体に送る寄付は、各団体の活動資金に使われますので、
お金がどのように使われるのか、どの場所で使われるのかは各団体の判断によりますし、活動状況や場所も、時間と共に変わっていきます。

赤十字の義援金が”公平性”を重んじてお金が配布されるのに対し、
人道支援団体への支援金は必要なところに使われる”即効性”と言うことができます。
ガソリンが必要なところにはガソリンを重視して供給されるでしょうし、
○○村の状態がひどいなら、そちらを優先的に支援するかもしれません。
(団体の方針によります)

活動状況は各公式サイトやツイッターを介して知ることが出来ますし、
場合によっては意見することもできると思いますので、
支援しようと思っている団体はチェックしてみると良いですね。

「個人でボランティアに行きたい!でも、役に立てない・・・」
という葛藤に悩まされている方は、こういう所に寄付した方が良いかもしれません。
少なくとも、そういう状況に慣れた”プロのボランティア”の活動資金になりますから^^

以下に、僕が知っている限りの素晴らしい活動をしていらっしゃる人道支援団体を挙げてみました。
参考にしてみて下さい^^

【主に子供達へ支援する団体】

【主に女性、妊婦、乳幼児へ支援する団体】

【主に医療関連の支援をする団体】

【主に障害者施設・高齢者施設の支援をする団体】

【総合支援する団体】

活動地域は移動する可能性もありますので、最新情報は各団体の公式サイトをご覧ください。

フィッシングサイトでないか確認しよう

しつこいようですが、寄付する前に、フィッシングサイト(詐欺サイト)でないかどうかは常に気をつけるようにして下さい。
そういうサイトが最近増えていて、書いている内容で判断できないほど
上手い手口を使っている場合もありますからね^^;

少なくとも、内容に矛盾があったり、不明な点がある場合、
おかしなドメインを使っている場合など、不審に思ったら止めた方がよいでしょう。
他にもたくさん団体がありますから、信頼できる団体に寄付するのが一番ですね。

特に、個人のブログで振込先が書いている場合は怪しい可能性ありです^^;
善意で紹介している場合もあると思いますが、念の為にも
各団体の名前で検索して、信頼できるかどうかは確認しましょう。

ドメイン名、活動内容、有名なニュースサイトに取り上げられているか、
twitterでの活動報告などで判断すると良いと思います。